保育所の民営化について~ 未来につながるまちづくりを進めていくためのさらなる子育て支援へ ~

 町では、この大山崎町の地で安心して子どもを生み、育てられる環境を整備しながら、『みんなが笑顔で子育てできるまちづくり』を進めている中、喫緊の課題である待機児童問題と施設の老朽化問題の速やかな解消、また、民間活力を導入することにより、多様なニーズに応えるサービスの充実・向上を図り、子育て支援をさらに進めるために、町立第2保育所の民営化を進めています。

 今回の保育所民営化は、さらなる子育て支援の一環として、未来の大山崎町につながるまちづくりの重要施策として位置づけているところであり、引き続き町民の皆様のご理解とご協力をいただきますようお願い申し上げます。

1.第2保育所民営化の目的

 今回の保育所民営化は、待機児童対策と施設の老朽化対策、また、民間活力を導入することにより、多様なニーズに応えるサービスの充実・向上を目的として、国からの補助金を活用し、現在の定員(100名)よりも増やした形での新たな施設(定員170名を予定)を建設することとしています。

 なお、喫緊の課題である待機児童対策の受け皿整備に取り組んでいくため、新たな民間保育所の開所時期を平成31年4月として現在進めています。

(1)待機児童対策

 都市部を中心として、全国各地で待機児童問題が深刻化する中、本町においても、近年の共働き世帯の増加による保育所ニーズの高まりに加え、阪急西山天王山駅開業に伴う宅地開発等による子育て世帯の流入増により、平成28年度中には保育所入所児童数が400名を越え、平成15年度と比較すると約50%以上の大幅増となっている状況にあります。

 とりわけ第2保育所周辺の地域では、この間の子育て世帯の流入増や現在進められている開発状況を見据えたとき、必然的に保育を必要とする世帯の増加が見込まれます。

 今後もしばらくの間は、保育所ニーズが続くものと見込まれる中、現状の町立第2保育所ではこれ以上の児童の受け入れは困難であり、待機児童対策の受け皿整備は、待ったなしで取り組んでいかなければならない喫緊の課題となっています。

保育所等入所児童数等の推移 
  就学前児童数(名) 保育所等入所児童数(名) 保育所入所率(%)
平成15年度 794 265 33.4
平成25年度 797 327 41.0
平成26年度 816 340 41.7
平成27年度 813 350 43.1
平成28年度 822 397 48.3
平成29年度 853 407 47.7
平成30年度 892 422 47.3

※就学前児童数は住民基本台帳人口から

※数字は各年度4月1日現在

※平成29年度から小規模保育施設2ヶ所開所

(2)施設老朽化対策

 第2保育所は鉄筋コンクリート造となっていますが、一般的に鉄筋コンクリート造の建物の耐用年数は50年とされている中で、開設後45年を迎えており、近い将来に抜本的な整備が迫られている状況にあります。2階の天井の一部など施設自体の老朽化が著しく、必要に応じて応急的に修繕しているものの、今後長寿命化で施設を維持していくとしても、大規模修繕は必要になり、いずれにしても将来的に建て替えを避けることはできません。

(3)多様なニーズに応えるサービスの充実・向上

 今回の保育所民営化では、保護者の就労形態の多様化などにより予てから要望のあった産休明け保育(生後57日目~)や幼児(3歳児~5歳児)の完全給食、延長保育のさらなる延長といったサービスの充実・向上を図ることを目的としています。

 また、事業者のノウハウを生かし特色ある保育が実施されるなど、柔軟で幅広い運営が行われることになり、保護者の選択肢が増えることになります。 

 町内に公立保育所、民間保育所ができることで、それぞれの得意な分野において力を発揮することで切磋琢磨し、ひいては、町全体の保育水準の向上が図られます。

2.設置・運営事業者の選定について

 町では、まちの未来を担っていく子どもたちを中心に、保護者も安心して子どもを預けることができる環境で保育が行われる民間保育所設置・運営事業者を選定することとして進めてきました。

事業者選定委員会の開催

 応募のあった事業者のうちから、より良い事業者を選定するにあたっては、あらかじめ意見を聴くため、様々な分野の専門家や保護者代表、地域の住民の方から構成された事業者選定委員会を設置し、事業者を募集するための募集要項や選定基準の作成についても協議をしてきました。

 その後、募集を行い、事業者選定委員会における書類審査や視察、ヒアリング審査を踏まえ、設置・運営事業候補者について、町長へ答申がなされました。

 町では、その答申を受けて、次の事業者を設置・運営事業者として決定しました。

設置・運営事業者

 社会福祉法人端山園(京都市伏見区醍醐上端山町1-47)

3.第2保育所の時限的存続について

 昨年7月末に、事業者選定委員会から町長に対して、募集要項案とともに、付帯意見書の答申がなされました。

 その付帯意見書では、「現在の第2保育所在園児童が、民間園と公立園を選択できるよう、格段の配慮を求める」と意見されており、町では、この付帯意見書を重く受け止めました。また、このことについて、町議会全員協議会や保護者会連合会との懇談会の場で、ご意見をうかがってまいりました。

 そして、それらの場でのご意見を踏まえ、付帯意見書についても尊重し、児童への影響や保護者の不安をできるだけ軽減し、より丁寧に民営化を進めるため、現在の町立第2保育所の在園児童については、公立園・民間園いずれかの選択のもとで保育が実施できるよう、時限的(最長4年間)に町立第2保育所を存続させることを決定いたしました。

4.保育所民営化についてのQ&A

 町立第2保育所の民営化について、保育所入所児童の保護者をはじめ町民の皆様からいただいた主な質問とそれに対する町の考え方は次のとおりです。

 

Q1:なぜ今回の場所にしたのか?プール等の移転は保育所民営化のためではないか?

A1:第二大山崎小学校プールと放課後児童クラブ施設は、ともに校舎やグランドとは道路を隔てて設置されており、そのことで起こり得る危険リスクが大きな課題となっていることから、児童の安心・安全の一層の確保を目的として、プールを校庭内に、放課後児童クラブ施設を校舎内に、それぞれ移転したものです。

 その跡地の活用については、町政課題の解消に資するもの及び町民要望のあるものを広く対象として検討を進めてきたところですが、喫緊の課題である待機児童問題について、特に円明寺地域の保育所ニーズが高まりを見せる中、現在の第2保育所では、これ以上の受け入れが困難であるため、第2保育所の民営化として、同地に民間保育所を誘致することが最善であると判断したものです。

 

Q2:現在の第2保育所はまだ使えるのではないか?

A2:第2保育所は鉄筋コンクリート造となっていますが、一般的に鉄筋コンクリート造の建物の耐用年数は50年とされている中で、開設後45年を迎えており、近い将来に抜本的な整備が迫られている状況にあります。2階の天井の一部など施設自体の老朽化が著しく、必要に応じて応急的に修繕しているものの、今後長寿命化で施設を維持していくとしても、大規模修繕は必要になります。

 また、喫緊の課題である待機児童問題への対策という視点では、現状の第2保育所はこれ以上の児童の受け入れが困難であることから、現施設を長寿命化するだけでは、待機児童問題を解決することはできません。

 

Q3:待機児童対策であれば、第2保育所を存続させればよいのではないか?

A3:人口減少社会に突入した中で、町でも将来的には人口減少が見込まれており、税収の  増加は見込みにくい状況にある中、少子高齢化などに伴う社会保障関連経費は年々増加しており、さらには身近な公共施設やインフラの老朽化対策のほか、子育て支援や教育施策の充実、高齢者の生きがい対策などのソフト面の対応も迫られています。

 そのような状況において、将来の持続可能な町政を見据えたときには、4園目を整備することは難しく、また、今後の保育所ニーズ予測の面からも現状の3園のうち1園の定員を増やした形が町にとって最善の策であると考えています。

 今回の民間保育所の定員(170名)は、第2保育所を閉園し、就学前児童数が今後しばらくの間は増加していくと見込んだうえで、それにも対応することができる受け皿整備として設定しているため、第2保育所を存続することは余剰な定員が生じることになり、保育所の認可にも支障を及ぼすことからできません。

 また、現在第2保育所は、約1億1,000万円/年の町負担が生じており(平均入所児童数135名の場合)、仮に存続するとした場合は、さらなる財政負担が生じることになります。

 

Q4:財政面において公立と民間では違いはあるのか?

A4:財政面を見る場合、「運営経費」の部分と「施設整備」の部分の2つに分けられます。

 まず、「運営経費」については下の図のとおり、公立と民間では大きく異なっています。

保育所運営経費に係る財源のイメージ

 また、「施設整備」についても、民間の場合は、国からの補助金が受けられるため、町は建設費用について大幅に少ない負担で行うことができます。

 公立で施設整備することになれば補助金が受けられませんので、仮に今回の規模で試算した場合、(国からの補助金をベースにした場合)全額(約3億4,000万円)が町負担となりますが、民間の場合は、国が3分の2(約2億2,660万円、町が12分の1(約2,840万円)、事業者が4分の1(約8,500万円)の負担割合となります。

 

Q5:結局のところ、財政効果を目的として民営化するのか?

A5:今回の民営化の直接的な動機は先述のとおり、待機児童対策と老朽施設対策であり、民間活力を導入することにより、多様なニーズに応えるサービスの充実・向上を図り、子育て支援をさらに進めることが最大の目的です。

 しかし、一方で、人口減少社会に突入した中で、町でも将来的には人口減が見込まれており、税収の増加は見込みにくい状況にある中、少子高齢化などに伴う社会保障関連経費は年々増加しており、さらには身近な公共施設やインフラの老朽化対策のほか、子育て支援や教育施策の充実、高齢者の生きがい対策などのソフト面の対応も迫られています。そのような状況において、将来の持続可能な町政を見据えたときに、財政効果を無視することはできません。

 

Q6:別の民間事業者には有料で貸与しているが、なぜ今回用地を無償貸与するのか?

A6:今回の第二小学校プールと学童保育施設の跡地活用は、町政課題の解消を図るためであり、直接の財政効果を生じさせる目的で活用するものではなく、本町における子育て支援をさらに推進するために行う事業でありますので、他の市町の状況も踏まえ、最終的に無償貸与として事業者募集を行ったものです。

 それに対して、別の民間事業者へ貸与している用地の施設は、駐輪場として元々一定額収入があった場所を活用していることから、予め事業者募集の際に、貸付料を有料と明示していたものです。

 

Q7:事業者選定委員会の選定委員から保護者代表を解嘱したのはなぜか?

A7:当委員会は、地方自治法の規定に基づき、「大山崎町立保育所民営化に係る事業者選定委員会条例」により設置された町長の附属機関であり、町立保育所を民営化するにあたり、その運営を担う民間事業者の選定について、町長の諮問に応じ、審議し、答申することを任務とするものです。

 保護者代表として2名の委員委嘱を行ったところですが、両名が所属する保護者会が不適切な行為を行ったことから、保護者会に所属する両名を引き続き委員として今後の審議を行っていただくことは、当委員会の目的達成が著しく妨げられるおそれがあったことから、委員委嘱を解嘱したところです。

 なお、再度大山崎町立保育所保護者会連合会には委員推薦について依頼をしていましたが、新たな委員の推薦はありませんでした。

 

Q8:民間保育所になるとどうなるのか?

A8:今回整備する民間保育所では、予てから要望のあった産休明け保育(生後57日目~)や幼児(3歳児~5歳児)の完全給食が実施されるほか、開所時間も午後8時までとなります。また、乳児は担当制保育、幼児は保育内容に応じて異年齢保育と年齢別保育を組み合わせた保育を行い、園内外での保育で多くの体験をすることにより自分で考え行動できる力を育んでいく保育内容とされています。

 新しい施設において、多様なニーズに応えるサービスの充実・向上が図られるほか、事業者のノウハウを生かした特色ある保育が実施されるなど、柔軟で幅広い運営が行われます。

 今後は、町内に民間保育所ができることで、保護者の選択肢が増えることになります。

 

Q9:保護者の意見をどう聞き、どう反映させるのか?

A9:第2保育所を民営化する方針を決定して以来、これまで保護者対象の説明会を計8回実施してきたほか、各保育所で相談窓口の設置や意向確認アンケートの実施などにより、幅広くご意見やご質問等をお聞かせいただいています。

 その中で、多くいただいたご意見のひとつに、事業者選定にあたり、どのように「保育の質」を確保するのかについては、現状の町立保育所と同等以上の保育の質を確保していくために、募集要項の中で、応募資格・条件として認可保育所等を30年以上運営している実績のある社会福祉法人とし、また、運営条件についても町立保育所と同等以上の条件を求めたところです。なお、事業者選定委員会委員には、大山崎町立保育所保護者会連合会から推薦を受け、2名を委嘱していました。

 また、第2保育所の時限的存続につきましては、当初予定しておりませんでしたが、先述のとおり保護者との意見交換を踏まえ、児童への影響や保護者の不安をできるだけ軽減し、より丁寧に保育所の民営化を進めることを考えたときには、財政的な負担は生じますが必要であると考え決定しました。

 また、事業者決定後も、町内の保育所等に現在入所している児童の保護者、事業者及び町の三者による懇談会を開催し、今後開所される民間保育所の運営や保育内容などについて、保護者からの様々な質問や意見を出し合いながら情報共有をしています。

 なお、三者懇談会の概要については、町立保育所や小規模保育施設で配布しているほか、町ホームページにも掲載していますので、保護者をはじめ町民の皆様にもご覧いただけます。

 

Q10:第2保育所の時限的存続によりどの程度の経費を必要とするのか?

A10:平成31年度から最長で4年間、第2保育所を時限的に存続した場合としなかった場合の町負担の差額として、4年間合計で約2億2,500万円と見込んでいます。

 

Q11:用地の掘削工事について、なぜ町が負担をする必要があったのか?

A11:今回のコンクリートガラ等の地中埋設物は杭の引抜き作業を進める中で出現したものであり、民間保育所の事業者募集段階ではそれを想定していませんでした。出現後、幾度となく民間保育事業者と協議を行うも、どうしても保育所建設に支障をきたすため、町として当初の公募条件に反する(町の瑕疵に該当する)との判断で町がプール等撤去工事と一体的に施工することとして、補正予算を提案したものです。

 しかし、結果的にプール等撤去工事の施工業者との協議が不調となったため、民間保育事業者が保育所建設の支障除去に必要最小限の範囲において実施することとして、町が補助金を交付するものです。

この記事に関するお問い合わせ先

福祉課 児童福祉係

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電話番号:(075)956-2101(代表) ファックス:(075)957-4161
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更新日:2018年08月03日