トビイロウンカの発生情報について(令和3年6月4日掲載)

稲を枯らす病害虫「トビイロウンカ」にお気をつけください

 先日例年よりも早くに大阪府と奈良県で「トビイロウンカ」の発生が確認されました。「トビイロウンカ」は稲の茎に管を突き刺し水分や養分を吸い取り、稲を枯らす特徴があります。ひどい場合は広い範囲で「坪枯れ」という被害が起こることもあります( 昨年、東海地方以西を中心に多発生し、府内では1,010haで354tの減収被害)

 ほ場での観察を行い、発生を認めた場合は適切に薬剤防除等を行ってください。ご不明点は京都乙訓農業改良センター(連絡先:075-315-2906)や最寄りのJA等にお尋ねください。

トビイロウンカの生態及び観察のポイント

  1. 成虫の体長は3.5~5mm、光沢ある黄褐色ないし暗褐色の体色を呈します。
  2. 日本では越冬せず、梅雨の時期に大陸からの強い風(下層ジェット気流)に乗って日本に飛来します。
  3. 飛来虫がイネに産卵し、水田内の狭い範囲で世代交代を繰り返して増殖します。
  4. 成虫には長翅型と短翅型があり、ほ場に飛来する成虫はすべて長翅型で、その後の世代で増殖能力の高い短翅型が出現します。
  5. トビイロウンカは通常1ヶ月弱で世代を繰り返すため、急激に増殖し、坪枯れを生じさせることがあります。特に、収穫期が遅い中晩生品種(ヒノヒカリ、京の輝き、祝、新羽二重糯)では、被害が拡大することがあるので発生状況に注意してください。
  6. トビイロウンカは局所的に発生する傾向があるため、ほ場全体をよく観察し、発生に十分注意してください。特に株元に好んで寄生するので重点的に観察することが重要です。
  7. 水田内で、水が溜まりやすい、過繁茂で通風が悪い場所があるときは、そこに生息している可能性が高いので、特に注意して観察してください。
  8. 低湿田、通風不良田、多肥田等では発生しやすいので、特に注意が必要です。
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更新日:2021年06月04日